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21世紀、日本人の労働市場


1. Presenter 2002/03/19(火) 04:02:34
 少し前の事、トヨタの奥田会長があの無表情で、「これからの若い人は海外に出て働く位の気概が必要なのではないか」と述べていたのが印象深く残っている。
 大手自動車会社はいずれも国内生産基盤の縮小を必然と見ているようだ。この姿勢は自動車業界のみならず、工業産業界全体の避けられない流れであろう。とすれば、厳しい現在の雇用情勢が、景気回復によって従来の在り方を取り戻すと簡単に期待してはいけないのではないか。
 国内産業の空洞化によって職に炙れた労働者は何処へ行けばいいのか。日本語という孤島の言語文化圏に暮らす日本人は、今後いかなる姿勢を採るように迫られる事になるだろうか。
 また、日本マクドナルドの藤田会長は、「経営者は少なくとも3ヶ国語(日本語、英語、あともうひとつ)出来なくてはならない」と言っていた。労働に従事する労働者も海外で働く場合には他国語の習得がある程度必要だろうけれど、経営者は特に教育を受けた高度な語学力を備えなかればならない事は間違いない。将来を見据えた国際的経営者育成という課題を前にして、藤田会長は日本の教育システムに重大な欠陥がある事を指摘しているのではないかと思った。
 日本人のこれからの労働市場と国際教育。皆さんはいかが思われるか?

2. blue 2002/03/19(火) 06:02:41
>Presenter
久しぶりの登場ですね。
相変わらずの切れ味鋭い問題提起、さすがです。

>厳しい現在の雇用情勢が、景気回復によって従来の在り方を取り戻すと簡単に期待してはいけないのではないか。
おっしゃる通りだと思います。
極端な話、単純作業にかかる人件費で勝負が分かれるような分野では、日本が他国と勝負するのはますます無理になっていくでしょう。
日本の製造業が生き残るには、簡単に真似のできないような高い技術力を以って頑張るしかないと、良く言われているところだと思います。

この高い技術力とは、単に高性能の機械があるか否かだけではなく、それを使いこなせる技能を持った職人の存在も含んでいると思います。
この点、Presenterさんのおっしゃる語学教育とは別に、今後の日本の教育を考える上で重要な視点となるのではないでしょうか。

3. 蜻蛉 2002/03/19(火) 10:52:41
全くの不得意分野ですが(苦笑)、頑張って考えてみます。

>厳しい現在の雇用情勢が、景気回復によって従来の在り方を取り戻すと簡単に期待してはいけないのではないか。
工業などの分野ではそうなるかもしれないですが、サービス、特に福祉関係の分野はこれから高齢化が進んでいくこともあるので、まだ望みはあるかもしれません。
問題は、その仕事を進んでするか、いやがってしないか、でしょうけどね。

>経営者は少なくとも3ヶ国語(日本語、英語、あともうひとつ)出来なくてはならない
ある程度、他国の言語に精通していなければならないのでしょうが、それだけでなく、プレゼンテーションやコミュニケーション能力の養成が問題ではないかと思います。
これまでの語学教育は、実用のものとして使うことではなく、受験が目的であるので、大きな問題があるのは事実だと思います。そこのところを改めれば、上で挙げた問題を解決する方向にも向かっていくと思うんですが…。
また、教育システムがよくなったとしても、教師がダメだと意味がないように思います。いいシステムだけでなく、いい教師も創らないといけないでしょう。

4. 入り浸り [E-Mail] 2002/03/19(火) 12:16:24
Presenterの正体が非常に気になる今日この頃。
思うに、トヨタにせよ、マクドにせよ、彼らは決して
公益性を考えて労働者の海外進出を論じているのではなく、
自分の企業の利益を考えて論じているという点を忘れてはならない。
今日、日本は高コスト社会と言われている。それを改善し、
社会の低コスト化をはかり、いわゆる「アメリカ的な」
労働市場を形成するべきであるとの意見がある。
そのためには、賃金の切り下げと資本の海外移転が必要であるとされ、
それに基づいて日本の企業はこぞってリストラと海外進出(主に中国)
を始めている。これは確かに一企業の判断としては最良のものだろう。
しかし、決して将来を見通した時に正しい判断でもなければ、
公益性に合致した議論でも無い。
実際の労働市場を眺めて見れば、ホワイトカラーは労働の供給過剰に
陥っている。リストラオヤジはほとんどが事務職であり、
実際に額に汗して働くブルーカラーはほとんどいない。
ブルーカラーで失業しているのはリストラではなく、むしろ
仕事が入ってこないがゆえのものが多い。
また、ブルーカラーは仕事がないというだけではない。
労働者も不足している。看護婦の不足、建設現場での
不法就労の外国人などははっきりと社会問題化しており、
しかもこの解決は急を要する。

失業率が5%を超え、大失業社会の到来と言われているにも関わらず、
一方では労働者の不足が社会問題を産んでいる。
これはすなわち、労働市場に著しい不均衡が生じている事を示すものである。
一説によれば、「誰も仕事を選ばない」状況になれば、日本の失業率は0に
なる上、さらに不足が出るという。このような状態ははっきりと
異常であると言わざるを得ない。
ではなぜ、このような不均衡が生じているのか。
蜻蛉氏の意見にもあるが、「嫌がってやらない」のである。
3K労働に就労しようという人間が日本社会全体に不足している。
また、それの不足を生み出すような体質に日本社会がなっていると
いうべきであろう。嫌がってやらなければ、労働者は当然不足する。
となると、看護婦のように技術を要する職場では長時間労働が行なわれ、
建設のように技術を要しない職場では違法な外国人が雇用されることになる。

では、いかにしてこれを解決するべきか。A・スミスは市場の不均衡は
神の見えざる手によって解決すると論じたが、見えざる手が見えた事は
未だ嘗てないわけで、結局は人間の手によって不均衡を
是正していかなければならない。
まず考えられるのはブルーカラーの賃金の引き上げである。
ブルーカラーはその仕事量に比して給料があるとは言い難い。
有効求人倍率が最も高いとされる警備業でも日給6000〜10000円。
将来の花形産業と言われる介護業でも私が聞くところによると
時給780円などというところがあるようだ。
こんな低賃金で誰が働きたがるだろうか。ましてや、警備員や介護者は
人の命を預かる仕事である。それに見合う賃金を出さなければ
働き手はいなくなるに決まっている。ブルーカラーの賃金を大きく引き上げ、
ブルーカラーの職場に労働者を流しこまなければいけない。
その賃金はホワイトカラーの賃金を減らし、ブルーカラーに充てるべきである。
ブルーカラー、特に3K労働における賃金の引き上げが日本の高失業率の
克服に繋がるものである。
Presenterの誘導尋問に引っかかってみるならば、
ブルーカラーになる事を奨励する教育と、ブルーカラーと
ホワイトカラーを殊更に区別しない教育というのは必要であろう。
工学部大学院卒をして日本の技術の未来を背負わしめる事も
重要であろうが、高卒をして日本の技術の底辺を支えしめる事も重要である。

5. ととろろろ 2002/03/19(火) 14:48:52
>大手自動車会社はいずれも国内生産基盤の縮小を必然と見ているようだ

これは、人口減少の影響のことを言ってるんじゃないの?
2025年には日本の人口は1億人割れし、高齢者の割合が4割になるわけで、
労働人口が減少するのは避けられない状況にある。そのため、外国人労働者の受け入れが
真剣に議論されているわけだよね。つまりは国内の人不足のほうが、よっぽど問題なわけで。
主要各社が生産基盤の海外移転を考えているのは、
今後の労働供給量の減少に伴う労働コストのさらなる上昇を忌避するためであって、
生産基盤の海外移転が国内に労働需要の不足をもたらすというのは、
(極端に言えば)因果関係が逆転してると思う。

今後起こりうるのは、雇用構造の変化。
具体的に言えば、ブルーカラーからホワイトカラーへの雇用の移動だろうけど、
入り浸り氏が指摘しているように、現在ホワイトカラーの雇用情勢は
激しく雇用のミスマッチ状況にある。でも、長期的に見れば、
よほどのことがない限りは雇用のミスマッチというのは必ず改善の方向に向かうので、
それほど心配すべきことでもないんじゃないかな。
問題はむしろ、そういう雇用構造がはたして日本のように人口の多い国にとって
健全なのかということだと思う。

>日本マクドナルドの藤田会長は、「経営者は少なくとも3ヶ国語(日本語、英語、
>あともうひとつ)出来なくてはならない」と言っていた。

財界人は妙にスキル偏重の教育論を唱えるんだよねえ。
かつて大学南校(東大の前身)で英語の教師をしていた高橋是清は、
政治家になってからは必ず通訳をつけていたという。慎重な判断を求められる立場の人間は
最も慣れた言語でものを考えることが必要だと考えていたからなのだそうな。
経営者だって同じことなんじゃないかな。

6. 津波 [E-Mail] 2002/03/29(金) 18:41:12
ちょっと面白そうだし、あげとく。

7. 2002/04/01(月) 08:40:21
>最も慣れた言語でものを考えることが必要だと考えていたからなのだそうな。
経営者だって同じことなんじゃないかな。

戦う条件大切、日本で日本人相手に戦い判定は
日本人が下すなら英語は不要なのはあたりまえ。

>長期的に見れば、よほどのことがない限りは雇用のミスマッチというのは必ず改善の方向に向かうので

現在雇用のミスマッチが問題化する過程で、
長期的にミスマッチの悪化が起こっている事実がある。
(仮に、「嫌がってやらない」をよほどのことに位置付ければ
よほどのことがない限り安全な世界が破壊されうる現状にある。)
したがって現実との乖離が認められる。

またミスマッチが解消されれば安心なのではない。
例えば日本からブルーカラーが消え去ってしまうことにより
ミスマッチは解消される。しかしこれは雇用と労働力のミスマッチ
すなわち大量失業に発展し、むしろ問題の深刻性は深まる。

8. 優良スレ保護連 2002/04/23(火) 00:40:38
有害スレを排除し、優良スレを守る為実力行使に出ます。

9. 2002/04/23(火) 00:45:05
あんたただプレゼンターのすれあげてるだけだろ。
いいんだけど。

10. ↑↑ 2002/04/23(火) 11:57:30
ご苦労様です m(_ _)m

11. ととろろろ 2002/04/23(火) 20:35:38
>戦う条件大切、日本で日本人相手に戦い判定は
>日本人が下すなら英語は不要なのはあたりまえ。

いまいち意味がよくわからない・・・。
要するに、重要な国際交渉などの場面で言葉の壁が存在するときは、
思考手段としての言語と伝達手段としての言語を分けて考えるべきで、
伝達手段としての英語はプロ(=通訳)に任せてもいいんじゃないか、ということです。
もちろん、経営者自身が英語に長けているにこしたことはないのだろうけど、
それが不可欠の条件だとは思わない。

それから、雇用のミスマッチというのは
経済学でいう「構造的失業」が多数存在する状態。
例えばコンピュータ業界では人手不足で、金融は人手過剰とかそういうの。
でも、労働力というのは年々入れ替わって行くので、
長期的に見れば必ず構造的失業は改善されていく。
新卒者は基本的に現在の雇用情勢を見て就職先を探すものなのです。
(・・・と思うけれど、産業構造の変化が激しい場合は
必ずしも改善されるとは限らないか。。。)

「嫌がってやらない」人間が多数存在できるようになったのは、
フリーターの需要が大きくなったから、ということも忘れてはならないでしょうね。
ブルーカラーのなり手が減りつつあり、一方でフリーターの増加が
それを補いつつあるという状況をどう見るか・・・
熟練労働者がむかしほど必要とされなくなってきているのかもしれないです。
社会保障もなく、職業意識も一般的に低いフリーターが大量に発生するのは
確かに社会的に見れば問題かもしれないけれど、労働市場の状態としては
たぶんなんらかの合理性はあるんでしょう。

12. 根性一路 2002/04/23(火) 21:22:34
議論に参加しようと思ったけどとりあえずここまでの流れが非常に濃密なのでROMすることにします。機会があれば書き込みます。

>ととろろろ氏
思考手段としての言語と伝達手段としての言語を分けて考えるべきで、伝達手段としての英語はプロ(=通訳)に任せてもいいんじゃないか、ということです。
もちろん、経営者自身が英語に長けているにこしたことはないのだろうけど、
それが不可欠の条件だとは思わない。

↑これ賛成ですね。言語はツールですし。教育によって語学力アップを狙うのなら根本的な文化も含めて教育しないといけないというこの多大なコストは大丈夫か、というのは気になるところ。

フリーターに関して言うと、私だったらどっかの正社員になってから数ヶ月ないし1年以内くらいに辞めるのを繰り返したほうが合理的ではないかと。まあ就職難の時代らしいのでそれはできる人とできない人、ものすごく別れるかもしれませんが。今後の日本はゆっくり階層化されていくでしょうねー。

13. 三河人 2002/05/08(水) 20:45:50
>ととろろろ

大手自動車会社は優秀な人間がこぞって入りたがるから
人口減少により人手不足になることはないと思うよ。
それに大手電機メーカーなどに代表されるように新卒採用を
100人単位で採用を減らしているメーカーが
少なくなく、情報以外の工学系技術者はあまってきてるのが現状だよ。

>入り浸り
病院は現状でもせいぜい売上の3%程度(平均で)の利益しかない。
病院の収益は保険制度と連動しているし、これから
ますます医療費抑制の傾向に傾くと、
看護婦の給料引き上げをやったら採算性が怪しいよ。

14. 入り浸り [E-Mail] 2002/05/08(水) 21:36:39
>三河人

お医者様に2台目のベンツを諦めてもらいましょう。
俺のかかりつけの医者もいい人なんだけど、
車はベンツとBMWだしなあ・・・。

15. New Yorker 2002/05/15(水) 02:52:48
> 三河人
人数は確保できてもレベル低下は避けられないんですよ。それは京大も同じ。それに、平均レベルが下がると、トップのレベルも下がる傾向にある。人間周りを見るからね。

16. 入り浸り [E-Mail] 2002/05/16(木) 00:00:42
一時期、肉体労働のバイトしてた事あるけど、
あれだけきつくてあの給料(会社の名誉のため職種と企業名は言わない)
やったら誰もやらんわな。今後は肉体労働の賃金引上げを
行なうべきなんやろうけど、これは神の見えざる手ではできひんよな?
(できるならとっくにそうなってる)どういう政策を取るべきなんやろ?

17. 京大の 2002/05/19(日) 01:10:27
age

18. 京大の良心 2002/05/19(日) 01:10:48
age

19. koala 2002/05/20(月) 18:17:55
韓国のように人口が少ない国でも
サムスン電子のような優良企業があるんだからさ。
レベル低下は人口減少以外の要因が何かあると思うよ。

20. New Yorker 2002/05/21(火) 02:11:56
>koala
人口減少以外の要因「も」あるというのなら同意。
人口減少は全く要因ではないというのには不同意。人口の上澄みを一定数とっている場合、人口が減ればその一定数の平均が下がるのは当然だと思うがどうか。

21. koala 2002/05/21(火) 17:41:54
確かに「が」としたのは適当じゃなかった。
人口が減少すれば、当然上位層のレベル低下も起こるだろう。
ただ、学生のレベル低下にしても、
日本では下位層の地盤沈下が顕著なのに対し、
上位層のレベル低下は微減だという報告もある。
労働市場でも人気業種に与える影響は小さいだろうね。
そうでない業種は労働者の大幅なレベル低下に困るだろうが。

22. 入り浸り [E-Mail] 2002/05/22(水) 14:13:27
>koala
人気業種じゃない業種のほうが圧倒的に多いんだって・・・。

結局基礎教育の充実しかないだろうねえ。
人権の名の下に子供を放置してきたのがダメだった。
人権はそれを主張するにふさわしい人間でないと主張できないもののはず。
詰め込む教育が少なくとも初等教育においては必要だと思う。

23. あ〜 2002/05/22(水) 23:49:18
今日は肉体労働してきた。
ああいうルーチンワークは向いてないや。

24. a 2003/02/21(金) 18:34:51
a

25. 非京者 2003/02/21(金) 19:18:07
くたばれトヨティズム!

以下引用

青色発光ダイオードの発明をめぐって、日亜化学工業と豊田合成が特許権争いをしている。この発明は、例の中村修二博士が日亜化学時代に発明し、世界を席巻した大発明。この青色発光ダイオードや緑色発光ダイオードや青色レーザーなどの技術を、トヨタ自動車に後押しされた子会社豊田合成が、後発製造し、日亜に迫る販売を続けている。実際、日亜の250億円に対し、豊田合成は150億円の売り上げをあげている。
これに怒った日亜は裁判を起こし、これまで2つの勝訴にこぎつけた。しかし、損害賠償は1億円にすぎない。豊田合成は控訴し、徹底的に対決する予定。というのも青色発光ダイオードは既知に技術で発明ではないという考えだからだ。しかし、ダイオードの原理は既知であっても、それを実際に行なえる新しいシステム--窒化ガリウム--を作成する新技術を発明し、発光ダイオードを実現した功績と特許性は誰の目にも明らか。だからこそ、欧米など 世界の研究者やNatureなど世界の科学雑誌がその功績をたたえた。
これに対し、豊田合成の取っている態度は、明らかに誤っている。トヨタの自動車の光部品に自社製の発光ダイオードを使えば、大きな利潤が出ることは明らかだからだ。かといって、現実の歴史をねじ曲げ、新しいベンチャー企業である日亜化学を窮地に追いやって良いはずがない。二番煎じの大企業がオリジナルのベンチャーをみんな食いつぶしてしまうのが、日本の体質である。
日本企業にはびこるこの体質こそ日本に真のベンチャーが育たない
大きな理由であるように感じる。

26. 似非理系 2003/02/21(金) 19:41:11
日亜は日亜で中村修二に訴えられているという罠。
というか上の文章はネタですか?

27. presenterは何処いった? 2003/03/04(火) 21:06:32
経営者、創業者、やっぱ独創性かな、っと。
どうやったら育つんだろうね。
今足りないものは何で、それに対して我々はどんな解決策を提示するんだろうね。

http://www.kyoto-u.com/lounge/tokeidai/html/200302/03020008.html

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